「地獄の黙示録 ファイナル・カット」の感想
「地獄の黙示録 ファイナル・カット」をみました。
公開:1979年
上映時間:182分
監督:フランシス・フォード・コッポラ
いろいろとすごかったです。
とにかく、すごく長い映画だった。
ウィラード大尉が、カンボジア東部のジャングルの中で独立王国を築き君臨しているカーツ大佐を抹消するために、哨戒艇の乗組員たちと一緒にヌング川を遡上していく話。
コッポラ監督の作品はあまり見たことがない。
ゴッドファーザーを見た…かなーという程度。しかもほぼ内容を覚えていません。
序盤、キルゴア中佐は印象的。
I love the smell of napalm, in the morning.
朝のナパーム弾のにおいは格別だ。
ワーグナーの「ワルキューレの騎行」が流れる中、部下に指示して森林地帯をナパーム弾で焼き、波の様子を確かめさせ、主人公に同行していた有名サーファーのランス君と一緒にサーフィンしたくてたまらないキルゴア。
ベトナム戦争の映画でありながら、こんなんアリなのかと衝撃を受けた。
川を遡上していく過程で、異なる場所で異なる考えを持つコミュニティに出会うので、ベトナム戦争版の『キノの旅』のようにも見えた。
キルゴア中佐と空の騎兵隊しかり、米軍基地でのプレイメイトの慰安ショーしかり、フランス人入植者たちとの会食しかり。
終盤はホラーじみていてとても難解。
劇場公開版・特別完全版・ファイナルカット版などいろいろなバージョンが有り、結末も違うらしい。
それだけ迷いみたいなものがあったのかもしれない。
力強い眼差しのウィラード大尉が雷鳴を背景に沼の中から頭を出すシーンは、めちゃイケかなにかで岡村隆史によるモノマネを見たことがあるような気がする。気のせいかもしれない。
でも確かな既視感は感じた。
それくらい後世に影響を与えたシーン・映画なのだと思いました。
主演のマーティン・シーンは、先日見た「プラトーン」で主演をつとめたチャーリー・シーンの父親らしい。