「Re:ゼロから始める異世界生活」の感想

アニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」シーズン1を見ました。
原作は長月達平によるライトノベル。
「小説家になろう」にても連載中のようだ。(2023年1月現在)
書籍版がMF文庫Jから出版されている。

Re:ゼロから始める異世界生活|Amazon

まあおもしろかったです。
Amazonにて視聴。

まず思ったのは「異世界転生の理解の良さの割に死に戻りループの理解が悪すぎる」こと。
見ているこちらはわかりきっているのに、主人公の理解が遅いので、話のテンポがわるいと感じてしまう。

つぎに、死に戻りループについて。
たしかに、主人公たちの死に方のパターン自体は多様だった。
たとえば、「普通に寝て起きたらループしていた」というのは意外性があってよかった。
しかし、ループの構造やパターン自体は単調だった。
なぜか過去の同じ時点に戻れてまた死ぬまであがくというパターンを、各セクションごとに4ループくらい繰り返すばかりだった。
見ている方としては「これはもうバッドエンドっぽいから、さっさと自決してやり直してくれ」と思いながら主人公の暴走に付き合う、という視聴体験になってしまっていた。
その点、「サマータイムレンダ」は能動的なリセットなどもあり、工夫していたなと感じた。

主人公のクズさは、すこし気になる。
ただ、話の構造的に仕方のないことだとも思う。
アドベンチャーゲームであればバッドエンドルートとして並列的に扱える話を、
本作は小説やアニメであるのでバッドエンドもトゥルーエンドも直列的に扱うことになる。
その結果、視聴者と登場人物たちとで主人公に対する評価のギャップが生じてしまっていたと感じた。
視聴者はバッドエンドの悪行を見ているので、低評価方向に。
登場人物たちはそういうのを見ていないので、高評価のままに。
それに、バッドエンドを印象悪くするほどトゥルーエンドが映えるという制作意図なんだとも思う。

視聴前は、なぜか本作中の登場人物でレムの名前だけは知っていた。
視聴して、その理由がわかった。
ヒロインよりもレムの出番が多いのだ。
1シーズンの後半は、とくに。

ヒロインたちが無残に死ぬシーンは衝撃的だった。
本作や「シュタゲ」などが話題になるのは、こういう要素があるからかもしれないなと感じた。「サマータイムレンダ」との違いもこういうところなのかも。


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